『アキラ、これがお父ちゃんの温もりじゃ。お父ちゃんが抱いてくれたら、体の前のほうは温うなる。ほいでも、背中は寒い。そうじゃろ?』

『お母ちゃんがおったら、背中のほうから抱いてくれる。そうしたら、背中も寒うない。お父ちゃんもお母ちゃんもおる子は、そげんして体も心も温めてもろうとる。ほいでも、アキラ、おまえにはお母ちゃんはおらん。背中はずうっと寒いままじゃ。お父ちゃんがどげん一所懸命抱いてくれても、背中までは抱ききれん。その寒さを背負ういうことが、アキラにとっての生きるいうことなんじゃ』

(中途略)

『アキラ、おまえはお母ちゃんがおらん。ほいでも、背中が寒うてかなわんときは、こげんして、みんなで温めてやる。おまえが風邪をひかんように、みんなで、背中を温めちゃる。ずうっと、そうしちゃるよ。ええか『さびしい』いう言葉はじゃの、『寒しい』から来た言葉じゃ。『さむしい』が『さびしい』『さみしい』に変わっていったんじゃ。じゃけん、背中が寒うないおまえは、さびしゅうない。のう、おまえにはお母ちゃんがおらん代わりに、背中を温めてくれる者がぎょうさんおるんじゃ、それを忘れるなや、のう、アキラ…』

(中途略)
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『雪は悲しみじゃ。悲しいことが、こげんして次から次に降っとるんじゃ、そげん想像してみい。地面にはどんどん悲しいことが積もっていく。色も真っ白に変わる。雪が溶けたあとには、地面はぐじゃぐじゃになってしまう。おまえは地面になったらいけん。海じゃ。なんぼ雪が降っても、それを黙って、知らん顔して呑み込んでいく海にならんといけん』


重松清 【とんび】 より



‥もう涙ポロポロでヤバいですっ!! 日曜21:00~のドラマ "とんび" をみんなは観てますかぁ?
昭和を生きた家族の愛と命の感動物語 ~どうしようもない男がどうしようもなく妻と息子を愛した30年間~
一昨日の放送が第②話だったんだけど。。。上の言葉は、その中で柄本明が演じる海雲和尚のセリフ。
ドラマでは、標準語に近いし少し言葉が違ってくるので~このように広島弁コテコテの原作から抜粋させてもらいました!

広島県‥内海に面した街、備後市。
二十八歳のヤスは、待望の長男アキラが誕生し、生涯最高の喜びに浸っていた。
愛妻、美佐子と、我が子の成長を見守り、幸せを噛みしめる日々。
それは、幼い頃に親と離別したヤスにとって、ようやく手に入れた「家族」のぬくもりだった。
しかし、その幸福は、突然の悲劇によって打ち砕かれてしまう――。
困難に直面するたび、不器用に戸惑い、悩みながら、それでも我が子の幸せ第一に考え、息子を育てる父親の、喜びと哀しみ。
魂が涙する、父親物語の最高傑作!



見逃した方はぜひぜひ、こちら で①話と②話をご覧くださいませ♪
涙必至です!でも幸せを感じる温かな涙ですぅ‥本当に素晴らしい作品だと思います o(T^T)o
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by fuzika | 2013-01-22 15:17 | ◇ 心に響く言葉@感動生活  Mail ↑TOP
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