映画 【SAYURI ~Memoirs Of A Geisha~】 について綴る4回目の記事です。
(※関連ログは⇒1回目 / 2回目 / 3回目 / 5回目 / 6回目 / 7回目 / 8回目 / 9回目 /
          10回目 / 11回目 / 12回目-最終章-


先日鑑賞した 【SAYURI -さゆり-】 と、私が実際に見聞きしてきた現在の花街事情とを比べながら
シリーズでお話しています。
※ ネタバレの可能性があるので、鑑賞してから読んだ方がいいです‥


舞妓と芸妓

今まで幾度となく綴ってきた "お題" だから知ってる人も多いだろぅけど。
女の子の憧れの的、「舞妓」 という職業。 実際は、義務教育を終えた16歳ぐらい~20歳前後まで‥と、
舞妓でいられる期間はめっちゃ短いの。
そしてその後は自動的に 「芸妓」 になる。芸妓は年齢制限がないので80歳ぐらいで現役の方もいるんだけど‥
ぶっちゃぁけ、結婚というか籍をいれたらやめなきゃいけないんよね。
えっ?! ( ̄ェ ̄;)  ‥ってことは???
そうです。現役の芸妓は 旦那さん=愛人生活だったり シングルマザーだったり‥一生 芸で身を助け、
花街に残る道を選ぶということは ある意味切ないコトなんだと私は思う。
『芸妓は芸に秀でた者』‥ と芸事に修行を重ねて生きることの厳しさや、同時に体を売る女郎との上下の差を
映画ではちゃんと表現してるよね。
『私たちは羽織芸者であって枕芸者にはならない!』 ~って花街でよく聞いた言葉だけど、"水揚げ" という
"しきたり" だって結局は枕を共にする人身売買なんやし、枕芸者と変わらないでしょォ?
幸いにも私は "水揚げ" が強制じゃない時代で花街を過ごせたので、この時代のコトはよくわからない。
この映画は "水揚げ" が大きなテーマになりながら進行しているので、外国人どころか日本人‥花街にいた私でさえも "羽織(芸妓)" と "枕(女郎)" が違うということを奥深いところまで理解するのは難しい気がするなァ。
そしてSAYURIが想いをよせる会長。ハッピーエンドと思っても 結局は 『夜の妻』 だったことに なんか切ない感じが心に今でも残ってますぅ・・・。 (ノ_-。)

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↑半玉(舞妓) としてデビューする日のSAYURI。置屋から出発する時、おかあさんと小母が見送るシーン。
よく見ると、SAYURIは華やかな着物を着て、おかあさんと小母は黒紋付の正装を着ているね★
現在の花街では正反対だょ。舞妓としてデビューする儀式を 「店出し」 といって、舞妓は最初の三日間、黒紋付の正装になり、残りの3日間で色紋付の華やかな衣装を着て、短時間のご挨拶程度でお座敷を回ります。
黒紋付を着るのは、舞妓本人と男衆(おとこし)さんだけ。 他は主役よりも目立たないように普通の着物なのだ。
映画では豆葉姉さんと何処でも一緒に行動 (挨拶回り) していたけど、花街では‥昼は男衆(おとこし)さんと
挨拶回りをするけど、夜になったら1人でお座敷に行かないといけないので、すごくドキドキして心配だったアノ時を思わず思い出しちゃった(笑)
舞妓は引いてくれるお姉さんがいないとデビューすることができません。
誰でも必ずお姉さんが1人つきます。そのお姉さんが何人も舞妓を引いていたら、みんな姉妹筋になるわけで‥
映画のワンシーンで出てきたでしょ?姉妹分の杯を交わす儀式がっ!!
本当にある儀式だよ! 私の場合、舞妓としてデビューする当日にその儀式をやりました。
姉妹筋が勢揃いして、男衆さんが立会い人になり、それぞれのお姉さんたちが飲んだ杯で順番に自分もお酒を
飲み干す‥全て飲み終わった時、ようやく姉妹として認められて、新たな旅立ちです♪
あっ、そうそう名前 (芸名) はねぇ、お相撲の世界のように‥姉さんの一字をもらってつけてもらえるんョ。


髪型と衣装

髪型は、有名ヘアデザイナーさんが本物の芸妓&舞妓スタイルに現代性を加えて作ったそうです。
ロブ監督が描きたかったイメージは 『フランスのファッションショーに出演しているような芸者』 なんやて。

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(左) 芸妓の "島田のかづら" (※過去ログで詳しく綴ってるよ⇒ こちら
(右) 舞妓が最初にする髪型‥"割れしのぶ" 2枚とも私だけど、髪型で別人みたいに違うね。
映画では "おカボ" (工藤夕貴) がしていた髪型が 割れしのぶ と一緒だよ。
SAYURIは 横の毛ををつめて高い位置でまとめているので、スッキリとそしてキレイに見えるようにしてるんやねぇ。
花かんざしも無理やり挿してる感じ。もし、SAYURIも 割れしのぶを結うてたら あそこまでキレイにならなかったかも‥(爆) それに花かんざしから垂れてるビラビラは 頬を少し隠しながら揺れるし、余計と可愛く見える演出!
でもこのビラビラは、舞妓にデビューして‥最初の頃だけしかできません。まァ、長くても1年ぐらい。
あれだけで可愛く見えるから、ホンマはずっと挿したかったんだけどなァ~(*≧m≦*) ププッ
舞妓は年齢 (年数) によって、どんどん地味な感じになっていくもんです。 (※関連記事は⇒ こちら )
SAYURIが眠るときに使用していた 「箱まくら」 ‥これも花街でもというか舞妓の必需品です!
SAYURIは 箱まくらの下にお米をばらまかれて、枕から落ちたかどうかチェックされてたよね(笑)
1週間あの髪型を保つためには、どんなに首や肩が痛くなっても 箱まくらしか眠る手段がないのォ。
まさに毎日が修行です!5年近く あの枕で眠っていたおかげで、慢性の肩こりがヒドイ!!‥(w_-; ウゥ・・


d0005476_991023.jpgSAYURIは同じような髪型が多いけど、豆葉姉さんも
初桃姉さんも いろんな髪型してるね。
基本的に芸妓になって5~6年は お座敷には かづらを
かぶり白塗りするんだけど、かづらは重たいし しんどい
ということで、それ以降は豆葉姉さんみたいに "洋髪"
で普通の着物を着てお座敷に出るようになります。

よく普通の人が 芸妓とかのことを "姐さん" ‥って呼ぶ
けど、花街では "姉さん" です。 (間違った常識です)
しかも "さん" を余分につけて呼びます。
『藤花さん姉さん』 って、こんな感じに。 めっちゃ長いぃ


衣装に関しては 本物の舞妓と ほぼ同じ感じになっているので、安心したァ‥C=(^◇^ ; ホッ!
舞妓独特の "だらりの帯" 、 "お振袖" 、 "肩縫い上げ&袖縫い上げ" ‥全てが本物と同じ!
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私の着物は見えにくいけど、SAYURIを見て! 肩にアクセントのように縫い上げがあるでしょ?
お袖にも同様の縫い上げがあるんだけど、これは幼さを表現するためのもので、舞妓の衣装にだけしかない
昔からの伝統なんだョ。 "肩縫い上げ&袖縫い上げ" って意外と知られていないので、覚えておくと良いョ♪


↓この画像なら肩と袖の縫い上げが‥わかりやすいねぇ~? (ノ∇≦*) キャハッッッ♪
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(上) 祇園小唄を舞っている舞妓姿。 半肩をおろすだけで、私‥色っぽく見えるでしょ?(笑)
(下) 同じく舞を舞う芸妓姿。 お袖の長さが普通の着物とほぼ同じぐらい短くなるのが芸妓。
でも、一番上の画像の豆葉姉さんのお袖は 芸妓なのに少し長いね~やっぱコレもロブ監督の希望なんやろぅか。
舞妓と芸妓の衣装の違いは、"帯" と "お袖" がポイント! 覚えておきましょう~♪
ちなみに、後ろ姿バージョンで舞妓と芸妓の違いを見るには、過去ログで⇒ こちら

もう一つ言うなら、(左) の画像 舞妓の髪型に注目。 上の (右) 画像は 髷(まげ) の上部が割れていて、
赤い鹿の子が見えるでしょ?
(左) の画像の髷は上が閉じています。これは "おふく" という髪型で、舞妓にデビューしてから2~3年で
この髪型になり、いわゆるお姉さん舞妓になったという証。
髷が割れているのは、"割れしのぶ (桃割れ)" という幼い舞妓の髪型。割れしのぶは花かんざしを上の髷にも
挿すけど、 "おふく" になると、上の髷には櫛を挿し、花かんざしは横だけになるんだよっ!! w( ̄o ̄)w オオー!


でゎ、でゎ、今日はこの辺で。 次回③をお楽しみにぃ~。 マタネッ(^ー^)ノ~~
今日はクリスマスイブ♪
みんなの心に サンタさんが素敵な贈り物を届けてくれますよーに★
(〃 ̄▽ ̄)o-o∠※PAN!"。・:*:・゜☆メリークリスマス・:*:・゜☆

【TB】させてもらったニョ♪
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by fuzika | 2005-12-24 10:40 | ◇ 京都祇園@花街生活  Mail ↑TOP
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